一森純
(写真:@fyusoccer)




正直に告白します。
自分は一森選手は3番手のGKできっと櫛引や椎名の壁を越えられないだろうと思っていました。
ところがどうだ?ちょっとこいつを見ておくんなせえ。






比較
(出典:Soccer D.B)






17節終了時点で11試合の先発、フルタイム出場で990分。
ファジアーノ岡山の正GK争いにおいて一森純選手が大きくリードを広げようとしているではありませんか。





今年の大変革の中でもGKの後継者争いは大注目のポイントでした。
5年にわたり岡山のゴールマウスを守りつづけた前任の中林洋次選手が古巣広島へ移籍。
広島サポによれば「セーブ技術だけなら西川(周作)より上」という評価で岡山に来たウッズでしたが、その評判通りのセーブで再三にわたり岡山の危機を救ってくれました。あまりに神がかかったセービングを見せるので”神林”とよばれるほどに。彼のようなJ2最高クラスのGKを持てたことが岡山の実力の基礎であったことは誰の目にも明らかでした。さてさて、そのウッズの抜けた大きな穴をどのように埋めるのか?そこが今年の大問題の一つであります。


私見では櫛引選手がさすがに五輪代表GKの実績通り、高い身体能力を生かし岡山で開花する可能性を想像していました。矢島がそれで上手くいったこともありましたしね。ところが、フタを開けてみると出場機会を勝ち取ってきたのは第3の男と目していた一森純。今年はあまり試合を見れていないのですが、他のファジサポさんの彼に対する評価に耳を傾けると日に日に信頼感が高まっていくのがありありと伝わってきていました。はやくも”神林”ならぬ”神森”と呼ぶ人もチラホラ。そういう流れがありつつも自分の目で確かめられないので、え?え?まじで?そんなに一森きてんの??と思っていたら、千葉戦ですよ。




これはダメ・・・・・・
こんなすごいプレー・・・・・
ファンになるしかないやつじゃん・・・・・





サッカーを見ていると、問答無用で魅了されてしまうスーパーなプレーに出会うことがあるんですが、
千葉戦での一森のキック一発はもう一発KOですよこんなの。こちらの目を覚まさせるのに十分な完璧なプレーでした。
ということで、なにをゼロファジはそんなに興奮しょんなら?という話なんですが笑
千葉戦のかたやませんしゅの同点ゴールを導いた一森選手のロングフィードに焦点を当てて少し掘り下げてみたいと思います。



あ、そうだ。
プレーの話に入る前にちょっと余談。一森選手の人柄についての話を。
毎年新加入選手の様子をみにキャンプ明けたら政田練習場に顔ぶれを見に行くんですね。
これまでいろんな選手が移籍してきてくれましたが、一森ほど”岡山に来れたよろこび”を素直に表現してくれる選手はいないなあと感じておりました。大学生の時に政田にきたこともあったし、ウチには中学からの盟友篠原もいます。そして練習環境やクラブの立ち位置、きっといろんな面がしっくりきた移籍だったのでしょう。こんなに楽しそうにうれしそうに岡山でのキャリアを過ごしてくれると自然とこちらもうれしくなっちゃうよね。
「岡山のゴールマウスを守る光栄、誇り」と口にしたり、3-0の大敗を喫した愛媛戦での攻め上がり。
なんとかこのチームのために、何か貢献を!という気持ちが伝わるプレーでした。
そういう姿勢がすごくサポ心理をくすぐるというか、「こいつちょっと応援したいな」って思わせる選手だなあと思います。普段はチーム推しみたいな自分ですが、久々にこの選手を応援したいなと思う選手が出てきたなあと思っております。
前置きが長くなりました。
では本題にはいっていきましょう。









◎千葉戦の同点ゴールは単なる千葉DFのミスではない







まずは動画で一連のシーンを確認してみましょう。







一森がロングフィードを千葉のDFラインの背後に送り、千葉のDFが処理をミスしてGKと交錯。
無人のゴールに片山選手が流し込みゴールという流れですね。
一見すると千葉のDFなにやってんの?って結論になると思います。確かに処理するチャンスがあったのに、できなかったわけですからそういう結論も間違いじゃない。
しかし、このゴールは明らかにGK一森によって千葉のDF陣が完全に騙されたことによるものであります。
ゴールを決めたえーちゃんはもちろん称賛されるべきですが、このゴールの貢献の8割は一森によるものだといっていいと思います。



では、一森のこのキックの何が凄かったのか?
それは的確な状況判断と、正確なキック技術、この2つがバチっとマッチしていたからです。






◎一森の的確な状況判断を吟味する





まずは状況判断の話から。
ゲームは0-1で千葉がリードしており、ATは2分。
時計はもう2:00を回ろうかというところでしたから、もうワンプレーあるかないか?という状況でした。
実際にゴールが決まってすぐに笛が吹かれ前半が終了しましたから、ラストワンプレーでゴールを獲れた形でしたね。
前半を1-1で終わるのか、0-1のビハインドで終わるのかは天と地の差があるので、その一点だけ考慮してもこのプレーの価値は高いと思います。MOMは普通なら1G1Aのえーちゃんでしょうが、個人的には一森で決まりでした。


<時間の状況判断>


一森のところへボールが渡った流れは、千葉が左サイドの清武を裏に走らせスルーパスを合わせようとしたけど長すぎてGKまでいっちゃった形。ハイライトの2:22あたり。







図に起こしてみるとこんな感じです。



GKへ


黒丸のスペースに清武を走らせて裏を取らせたかったけど合わなかったね~というシーンですね。
動画の左上を見るともうATも2分近いですから、ここで一森がボールを足元にコントロールしたり、近い味方にパスしたりしていれば程なく笛が鳴ってしまう時間でした。ですから、おそらく一森の頭の中で「もう時間ないな」ということが頭の中にあったことでしょう。


このように、一森はゲームの時間帯に合わせた判断ができていたことがここでわかります
千葉の選手はある程度「もう前半終わりかな?」と一瞬ふっと気を抜いてしまったことが一森のプレーとは好対照になってしまっています。




<場面の状況判断>




千葉が攻撃をしたが失敗した、ということで攻守の切り替えが起こりました。
攻撃が終わった瞬間は攻撃用の陣形になっているのでそこから撤退しながら守備の陣形に切り替えていくのが定石です。
ましてや最終ラインの裏という弱点を抱える千葉は気を抜いてはいけなかった。
一森がボールをける瞬間の位置はこのような感じでした。
攻撃を終えた直後の千葉は緩慢に守備位置につきます。弱点がモロだしのまま・・・・・
そこを見逃さなかった一森の状況判断が鋭い。


うら2





千葉はおそらく誰一人として一森がロングフィードをノートラップで蹴りこんでくるとはおもっていませんでしたから、すべてが後手後手になり非常に慌てた対応にならざるを得ませんでした。まさに弱点に奇襲攻撃を食らってしまった。攻撃が終わった後のちょっとした気のゆるみと、タイムアップの可能性が千葉の選手たちのアラートな意識を鈍らせたのでしょう。




と、このように、
一森は千葉が心理的に不用意になる瞬間と、相手の弱点をしっかりと把握できていたわけですね。



ハイライトの2:49あたり、一森のキックの瞬間を真正面におさえた動画になっています。一森がダイレクトに蹴ってくると誰も思っていなかったので、千葉の選手は(GKに任せる考えかもだけど)裏のスペースをケアする選手がひとりもいません。全くの無警戒。蹴られてから「ダイレで蹴るのかよ!」とばかりにDF陣が戻ってくるのがよくわかります。
さきほど一森が千葉を騙したといいましたがこのようにタイミングの騙しがバッチリハマってるんですよね。
相手の虚を見事に突くことができたわけですから。
キックの不得手なウッズではおそらくこういう発想にならなかったでしょうから、一森ならではなシーンだったと思います。
ということで一森の状況判断のすごさについてのお話でした。









◎一森の正確なキックと騙しの技



<ボールのコントロール>



さて次は正確なキックについてのお話です。
まずロケーション、どこを狙うのか?というところですがもちろんDFとGKの間になります。
さらに言えばDFが頭で処理できないところであると同時に、GKが簡単にクリアできない場所でないといけません。こうして考えると、広いエリアにアバウトに放り込めばいいというわけではないことがわかりますね。




狙いどころ





また大事なのがボールスピードや飛球の高さです。
変な回転がかかってボールのスピードが遅かったり、高く上がりすぎるとどうしてよくないか?というと、DFが落下地点を予測する余裕が生まれてしまうからです。野球のフライなんかもそうですが、風の影響を除外すれば空中に長くボールがあるほうが落下地点を予測するのが簡単になりますよね。あれと同じ理屈です。なんとか頭で処理できないボールにしなきゃいけませんから、スピードも高さもDFやGKを困らせるようにコントロールされなければなりませんでした。
その点、この一森のキックはロケーションもスピードも高さも完璧にコントロールされています。



<騙しのバックスピン>




さて、このプレーはここまでの話でも十分クオリティのあるいいプレーでした。
しかし、このプレーをスーパーなプレーへと押し上げているのが、
バックスピンをかけて千葉の守備陣を幻惑したことです!・・・・これは、まじで恐れ入った!!
バックスピンのかかったボールはバウンドしたときにキッカーのほうに戻ってくるように動きます。つまり一森のほうへ戻るように跳ねるわけですね。もし、バックスピンがかかっていないとどうなるかというと、




スピンなし





このようにボールの前に進む力が落ちませんから、GKなどは先に触りやすくなってしまうんですね。
ところが、バックスピンがかかっていると、いわばぐーーっとブレーキを踏んだようにボールは動きますから、




スピンあり




バウンドした瞬間に真上にはねるような感じで動きます。
さて、ここでもう一度ゴール動画をチェックしたいのですが、GK佐藤と処理に当たったDF岡野(26番)に注目しながら見てほしいと思います。








0:03ではGK佐藤選手が裏に出てきたボールを処理しようと飛び出してきますが、ボールがはねた瞬間スピードダウンしているのがハッキリわかります。
迷ったんでしょう。
バックスピンがかかっているとは全く想定していなかったので、意表を突かれてしまったために。


0:31ではDF岡野選手がバウンドに合わせてジャンプしようとした瞬間、バックスピンでボールが止まってしまったためにジャンプが完全に中途半端になってしまっているのがわかります。
なんとかさわろうと頭に当てましたが、その後GKと交錯しゴールを許してしまいます。
彼もまたバックスピンがかかっているとは予想できず、またボールを見定める時間的猶予もなかったため完全に出し抜かれてしまっています。




先にこのゴールは単にDFのチョンボではないといいましたが、この通りです。
ダイレクトでロングフィードはないと思っていた千葉を欺くタイミングの騙し、
そして巧妙に仕組まれたバックスピンの罠。まんまと、ですよ。
DFとGK、両者とも完全に一森のキック一発で騙されてしまっているんですよ。





すっげえ・・・まじですげえプレーだよいちもりくん・・・・・




ということで、一森のキックについて掘り下げてみました。いかがだったでしょうか?
的確な状況判断の上に、正確な技術が乗ったスーパープレーでありました。
ベストゴールとかベストセーブもいいですが、こういうプレーももっと称賛されるといいなと思います。


このシーン、もう何度も何度も見直したので目をつぶっても再生できるほどですが、
果たしてこの場面、一森の選択よりも上級なプレーは存在するだろうか?と考えながら見ておりました。
あれやこれやと考えてみたんですが、どう考えてもこれ以上のプレーは存在しないんじゃないか?としか思えないんですよね。
自分とこの選手でもあんまり完璧!とかほめないんですが、このプレーについては完璧というほかないんじゃないか?と思っています。どうです?こんなプレーをされてしまうと、ファンにならざるを得ない気持ち伝わったでしょうか?笑




さて、もうすぐ試合です。
次節は一森が守護神として活躍していた古巣レノファ山口戦ですね。
おそらくはスタメンで出場することだと思いますが、成長を続ける一森純の姿を存分に見せてほしいなと思っております。それではまた次の記事で。




これもうGKユニ買うかなあ・・・・お金がなぁ・・・





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ご無沙汰しております。Zerogagiです。
突然ではありますが、マッチレビュー等々の更新を当分お休みしようと思います。




2011年からレビュー中心につづけてきた『0からはじめるファジアーノ』ですが、自分自身の環境の変化もあり年々活動にかけられる時間を工面することがなかなかに難しい状況になってきました。気持ちとしては1試合1試合じっくり吟味したいし、その成果をブログに残していきたい。そういう気持ちは全然あるのですが・・・・
いかんせん、試合が見れないんです。
今季も3か月が経過しましたが、生観戦も2試合にとどまり、中継観戦も月に1度がやっとという現状です。
ですから試合を見直して気になるポイントを抜き出してパーツを作って記事として組み立てていく作業にかけられる時間となるとかなり無理をしないと出せない感じなんですよね・・・。そうやって無理してやるとしんどいし次第にモチベも落ちてくるから「無理して続けてもなあ・・・」ってなる。でも、やりたい。でも時間ない。うわどうしよう・・・と思ってどっちつかずにモヤモヤして過ごしていました。
しかし、どうやっても時間的に以前のように時間をかけてレビューできないことは変えられない事実なので、ここでいったんお休みしようと決めました。なんの知らせもせず放置は自分としてはすごく居心地がよくないのでこのたびこのようにお知らせさせていただきました。



2011年からこれまで多くの方に目を通していただき本当にありがとうございました。
できるだけわかりやすく試合をより楽しめるようなレビューを心がけて続けてきましたが、読んでくださる方がいてほんとにほんとに励みになりました。自分自身も成長させてもらえましたし、心底がんばってきてよかったなと思います。ほんと皆さんのおかげです。
もし、こんなブログですが楽しみに待っていてくださった方がおられましたら・・・ごめんなさい、ちょっとお休みします。
先のことはなにもわかりませんので簡単に約束はできませんがいつか以前と同じように記事を更新できる余裕ができる時が来て、「レビューやりたいな」という意欲があったときはまた再開しようと思います。
何年先か・・・そういう時が来ましたら、またどうぞよろしくお願いいたします。
ほんとうにレビューを読んでくださりありがとうございました。




このブログの今後についてですが、上記のとおりレビュー関連は全面的にお休みさせていただきます。
しかし、コラム的な記事であれば考えまとめて文字に起こすだけなので更新していく余裕はあるだろうと思っています。
飽きっぽくてすぐ中途半端に投げ出す自分ですが、おかげさまでここまで続けられたブログですので大事に続けたいと思っております。またこのブログを見てくださる方に楽しんでもらえるような記事をかけるようにネタをしこんでは更新していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、また別の記事で。



Zerofagi
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前回は自動昇格となる2位以内にはいるために必要な条件についてチェックしてみました。
その続編として、今回は「PO進出に必要な条件」について調べてみたいとおもいます。
J2リーグのPO制度は賛否両論であります。
J1のリーグのレベルを落とすことになるのでは?という批判もある反面、J2の盛り上がりを終盤まで引っ張れる仕組みであったりと、良し悪しがあります。廃止の話もよく話題出る制度ではありますが、今のところは継続される見込み。ということで、ここで調べた目安もいましばらくは役立てることができるのではないか?と思っております。




「J1昇格の可能性を広げてくれるPO制度」はどのような傾向にあるのか?



それでは見ていきましょう。







◎2012~2016シーズン、全20チームの最終成績





前回の記事でも述べた通り2012シーズンから試合数が42になりました。今回もこの2012~2016の5年間を対象に傾向を探っていきます。PO進出の条件はリーグ3~6位以内にはいることであります。ということで、5年間で全20チームがこの条件をクリア。POに駒を進めました。彼らの戦績をチェックしてみましょう。





POseiseki.jpg





まず前回の自動昇格のときと今回のPO進出のときと、大きく違う点があります。
それは、トップ2を追えばよい自動昇格と、3~6位と4チーム追わなければならないPOとでは数字の幅が全然違うということです。
勝ち点でいくと、60~84pt 、勝利数でいくと15勝~24勝、敗北数でいくと6敗~15敗といった具合に、
どの項目においても最大値と最小値に幅がありすぎて数字をあまり頼りにできないという特徴があります。
これはなぜか?というと、前述のとおり対象チームが3~6位と幅広いことやその年ごとに勝ち点の分布が異なるということなどが主な要因でしょうか。とはいえある程度の数字の目安はほしいところです。
ちなみに、2012年は全チームが勝点70をこえてくるハイレベルな年になっていますがこの年はビッグクラブ0でした。ここでもこの年だけちょっと毛色の違う感じになっていてちょいとこの年だけはレアなケースと考えてよいでしょう。他には2015年の6位長崎についてはほかの19例とくらべてみても飛びぬけて数字が低く、ここを最低ラインに設定してしまうのはちょっと難しいので除外しています。





えーと、つまりですね。
今回はPO進出の勝点情勢は毎年変動するので、それを踏まえてどの年でも6位以内に入れそうな最低ラインを模索してみるというお話になりますので予めご了承くださいませ。









◎最終成績から見るPO進出の条件






それではさっそくいきましょう。
例によって今回もこの最終成績から見えてくるPO進出の最低ラインを拾い上げてみます。
※青色で囲った数値はそれぞれ最低値




Po2.jpg





1.目標勝点は67pt以上





昨年のわが軍ファジアーノ岡山は勝点65での進出だったんですが、このptだと2012年や2013年では圏外になってしまいます。
そういう意味でいけば65や66ptくらいだとよその年と比較するとちょっと信頼できる数字とは言い切れないところがあります。場合によってはいけるけど、「まずいける」とは言い切れないってことですね。
そういうわけで、特殊な2012年を除いてどの年でもPOに絡める勝点を考えると67pt以上が目安になります。






2.敗北数の合格基準は15敗以下




勝敗のところでいくと、わかりやすいのが負け数ですね。
これは15敗までが限度ということでそれ以上はPOに絡めていない結果になっています。
自動昇格より条件の緩和されたPOではかなり負け数にも融通は利きます。その分勝って勝ち点を詰めれば届かないことはないということですね。





(3.勝利数の目安は17勝以上)




勝利数のほうはちょっと扱いずらいことになっております・・・・。
2015長崎の15勝を除外すると2016岡山の17勝が最低ラインかな?という風に見えるんですよねえ。
でも実はこのようなデータもあってですね、




tarinn.jpg




20勝したチームも勝ち点66を取ってるチームもギリ届かなかったりしてるんですね・・・。
じゃあ最低ラインは20勝かな?と思えば、20チーム中11チームが20勝以下なんですよ。
20勝以下でもバンバンPO来ちゃってるんだよなぁ。
うーむ・・・・どうしたものか。このあたりがPO進出を数字で見る難しさだと思います。
そういうわけでして、ここは最低ラインをとるのは少し難しいな思います。
しかしながら逆に言えば、21勝できればまずPO進出可能とはいえるかもしれん。






・まとめ・


・PO進出に必要な目標勝点は67以上
・敗北数は15敗以下
(・21勝ならばまずPO進出)









◎PO進出チームの順位の足取りを追う







最終結果から読めるクリアラインはある程度浮かび上がってきました。
つづきましては、PO進出チームがたどっている順位の経過をみていくことで傾向をみてみましょう。
前回は素直に勝点の経過を追っかけたんですが、こちらは勝点のばらつきが大きいのでざっくり把握するために順位を見ます。
あ、そうそう先ほど年間勝ち点の目標が67pt検討と述べました。
ということはこれから逆算してみるとだいたい10試合か11試合ごとに16か17ptずつとると到達する計算になります。勝点的な目安はざっくりとですがこんな感じで押さえておくといいかもしれませんね。





PO順位経過





こうしてみると序盤の10試合でかなりコケてしまってもPO進出への道はけっこう開いていることがわかりますね。また傾向としては2パターンに分かれていて、ひとつは一桁順位をずっとキープしてPO進出するパターンで、半数以上がこのパターンですね。そしてもうひとつがそれとは違った出遅れ巻き返しパターン
自動昇格のときもそうでしたが、長いJ2の42試合ではやっぱり調子を戻して巻き返してくるチームがでてきます。







◎順位の足取りからみるPO進出の条件






順位222




2012年の横浜FCはよく覚えているのですが、途中で監督が山口素弘さんに代わって快進撃を見せた年だったと思います。
2013年の徳島は小林監督の後半から伸びるチーム作りが炸裂しており、勢いそのままPOを勝ち切って昇格しました。
2014年の千葉も巻き返しがすごかった。17位からの3位フィニッシュは順位だけでみたら最高の伸びを記録しています。
というように、巻き返しがすごいチームが年1くらいでてきてPOに進出してくる傾向があります。が、しかしだ。




2012年の横浜は後半21試合で勝ち点42
2013年の徳島は後半21試合で勝ち点42
2014年の千葉は後半21試合で勝ち点38
  という風に、後半すさまじい勢いで勝点を伸ばさないといけません。



勝点42なんてのは倍すると年間で84点ですから、実質後半戦はJ2で1番か2番目に勝ってるチームにならないといけないペース。
このような芸当を可能にするのはやはり抱えている選手のポテンシャルの覚醒であったりとか、チームとして出せる力の最大値が高いチーム素質の高いチームということになってくるでしょうね。





1.21節までに一桁順位




怒涛の追い込みは魅力ではありますが、できればそういう状況にならないように無理なくいけるほうがよいでしょう。
そういうことでいくと、シーズンの折り返しの時点で一桁順位でついていけるくらいの位置につけておく必要があります。この時点でさらに後れを取ると後半勝ちまくんないと差し切り勝ちは難しい。







2.30節終了時点で8位以上





過去20チームいた中で、30節を経過して残り12試合そこから追い上げてPOに入れたチームは2014年の山形の1例のみです。
この時点までにある程度させる位置にいないとどこもラストスパートしてきますからなかなかに勝点差も順位も詰めていくのは難しいということでしょう。







・まとめ・
・21節までに一桁順位
・30節までの8位以上







はいということでデータでみてみる「PO進出への道」がいかがだったでしょうか?
長崎や北九州といった地方クラブでもPOには顔を出してきています。元J1クラブの壁は想像以上に高くて、ほとんどの地方クラブは跳ね返されてしまいますが、POという舞台があればこそ挑戦権を獲得できるという現状があります。
さて今年はどうなるでしょうか?
残念ながらスタートにつまづいたクラブは、怒涛のまくり鬼となってJ2を楽しませてほしいなと思います。





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2017シーズンの岡山は明確に自動昇格でのJ1到達を目標に据えたチームになっております。
去年PO決勝まではいけたわけですから、次は絶対に自動昇格でとなるのは自然な流れ。
私たちのクラブがJ2優勝とか自動昇格を目標に据えることはもはやなんらおかしなことではありません。
堂々とそこに照準を合わせシーズンを楽しんでよいところまですでに来ております。





が、しかし!
実際「自動昇格の壁の高さ」が全然わからん笑







という実情も確かにあります・・・笑
まあちゅうこって敵を知ればなんとやらと申しますし、
過去の昇格チームの記録をたずね、自動昇格チームとはどんな風なシーズンを送るのか?調べてみよう!というのが今回の記事の趣旨であります。一度過去の成功者の足跡をたどっておくことで、シーズンの進行に合わせて「ファジは軌道に乗っているな・・・よしよし」とか「まずい、だいぶ遅れがでている・・・」とドキドキしたりハラハラしたりする助けになれば幸いであります。さあそれでは行ってみよう。










◎2012~2016シーズン、全10チームの最終成績






J2リーグは2012シーズンから全42試合制となりました。
それ以前は試合数が違うので今回参考にしたのは2012年から2016年までの全10チームであります。
ではまず、彼らの最終成績をチェックしていきましょう。





最終






ぱっとみて思うのは2014の湘南異常すぎんだろ・・・・・と。31勝もヤバいけど3敗てなんやねん。
文字通りの桁違いな成績でJ2を蹂躙しつくした偉大なチームでありました。あのチームが2011年からJ2をみてきた自分にとっても最高のチームだと思っているので、「やっぱりな・・・」という感じですね。この湘南は別格過ぎてあんまり参考にならんかもです。
それから地方クラブ目線でいえば、2014の反町松本もまた偉業であると断言しておきたいところ。
ここ近年で後発叩き上げクラブで初昇格したチームはたった2つ(松本・徳島)ですが、松本のはストレートインですからちょっと別格と言えます。われらがキャプテン喜山もこの年ボランチで昇格に貢献。彼とともに昇格を是非とも勝ち取りたいですね。







◎最終成績から見る自動昇格の条件






この最終成績から見えてくる自動昇格の最低ラインを拾い上げてみましょう。
※青色で囲った数値はそれそれ最低値




最終2






1.自動昇格に必要な勝ち点は80pt以上




唯一2012の湘南のみが未到達ですが、この年はビッグクラブが一つも落ちてこなかった年でもありそのあたりの影響もあるかもしれません。この一例を除外したとしてものこりの9チームはすべて80pt以上の勝ち点を取っていることから見ても80ptに届かないチームはまず自動昇格の道は消える、とみても差し支えないかもしれません。






2.勝ち数は24勝以上、負け数は9敗以下





勝ち数については2012湘南を除いてはほぼ24勝が最低ラインとみることができそう。
一方の負け数については、2013神戸の9敗が限度。これ以上負けるチームは自動に乗れていない現実があります。ちなみに、昨年POに進出したファジアーノ岡山の成績を張り付けてみましょう。





去年





去年のチームでも負け数はもうちょいというとことですが、勝ち数においては大差をつけられて突き放されていますね。やっぱ24勝にはのせてこないと自動昇格の土俵では役不足と言わざるを得ない。ファジの成績としてはよく勝った年だったんですが、それでもまだこんな大きな開きがあるんですよね・・・。POという制度への賛否両論もそらまあおこるわなぁ。





・まとめ・


・昇格に必要な勝ち点は80以上
・24勝以上、10敗以下が最低必要ライン








◎自動昇格チームの勝ち点の足取りを追う





ということで最終結果から導き出せる最低の数字はわかりました。
シーズンは1試合1試合の積み重ねでありますが、42に到達するまで自動昇格チームはどのような勝ち点経過をたどっているのでしょうか?シーズンを4分割して、それぞれのチェックポイントでの各チームの勝ち点をチェックしてみます。





動向





最終的な勝ち点はだいたいどこも80ptを越えてくるんですが、こうしてみると中間ではかなり勝ち点のばらつきがあり早めにトップ集団につけるタイプと怒涛の追い込みタイプがあるみたいですね。だいたい21節で40pt未満は出遅れ組と思っていいと思います。フルシーズンで80pt越え検討ですからね。しかしながら、勝ち点まとめてどりして鬼ブーストで駆け込み昇格もない話ではない。けどやっぱ理想はまんべんなく数字を確保する形ですね。






◎勝ち点の足取りからみる自動昇格の条件






10節時点、21節時点、30節時点、とそれぞれのチェックポイントにおける勝ち点数から導き出せる最低ラインをチェック。



動向2





1.10節終了時点で必要な勝ち点は17以上





いかに巻き返しが可能。まだまだ試合はある!と強がってみても、勝ち点16以下はお呼びでないのが自動昇格の世界。10節というと少しづつリーグの行方がうっすら見えはじめてくる時期だと思いますが、なんぼコケてもコケすぎたらどうにも届かないことがこの時点でクッキリ数字に出てしまっている・・・・笑
このチェックポイントでの最低勝ち点は2014松本の17ptですが、当時の松本の成績はこんな感じですよ。






10節松本






5勝2分3敗。うん、悪くない。
でもこれで過去10チーム中最低の成績という・・・・!わたしなんだかこわいわ。





2.21節(折り返し)では40ptが目安





先述のとおりフルシーズンで80pt越え検討ですから、21節の時点での目標は40ptオーバーということになります。
それより多ければ先行できているし、足りなければ遅れている、そういうジャッジできるポイントですね。
このチェックポイントでの最低ラインは清水の34ptですが、後半の21試合でなんと50ptとっています。
また同じく出遅れ組の甲府は21節時点で37ptですが、こちらも後半21試合で49ptを獲得しており後半もう勝ちまくって勝ちまくって追い上げて昇格していることがわかります。
”偉大なチーム”2014湘南の年間勝ち点が101ですから、この甲府と清水はあの湘南並みに勝ち点を稼いでいたわけですね。



一番平均的な勝ち点経路を通って昇格したのが2015磐田で、前半40pt。
この数字あたりが無理ない最低のラインと設定するのがよいでしょうね。






ちなみに、この3チームの21節時点での成績はこんな感じ。





せー





まあ確かに圧倒的な印象は受けない成績ですけど、そんな悪くないよね。
でもこれでは出遅れ状態だという・・・ゴクリ。






・まとめ・
・10節時点で勝ち点は17以上必要
・21節時点では40ptは越えておきたい








ということで、データでみてみる「自動昇格への道」いかがだったでしょうか?
自分はこれまでのシーズンの感じとは段違いの要求の厳しさにちょっと圧倒されましたが、これを当たり前にしていかないといけないんだなぁと認識を新たにしました。




10節までに、17pt以上
21節までに、40pt以上
42節終了時、80pt以上





こういう目安を持って今年のシーズンを楽しんでいこうと思います。







さてこっからはおまけ。
4月4日現在でJ2リーグは6節まで終了しております。
あくまで参考ですが、今回取り上げた10チームの6節時点での勝ち点を調べてみると・・・






6節




勝ち点一けたのチームの自動昇格は0なん・・・ですよね・・・おいまてよ。






6順位




(;゚Д゚)(゚Д゚;(゚Д゚;)ナ、ナンダッテー!!



ま、まだあと4試合ある!!!!!!
この4試合で勝ち点9とれれば大丈夫!!!なはず!?(3勝1敗)
・・・・・応援がんばっていくしかねっすね。




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勝てておりません。



内容自体はさほどに悪くない今シーズンのすべりだしでありますが、なかなかに結果がついてこない。
もともとスロースターターなところのあるファジアーノ岡山ですが、そろそろ勝利がほしいところ。
ホーム戦2戦目の相手はこちらも思ったように結果の出ない京都サンガ。
昨年POにも顔を出したチームですし、ここでどうにか勝って軌道に乗せたい!というところでした。



この試合は高校3年生無料招待したゲームでたくさんの学生さんが来場してくれました。
またアウェイ側の席はたくさんの京都サポーターさんが埋めてくださったおかげで、なんと2試合連続で観客動員1万越え!を記録することができました。3月4月はなかなかに客足の伸びぬ難しい時期にこれほどの数字を記録できることは年間の動員数を考えたうえで実にありがたいことです。ほんとうにご来場ありがとうございました。
さあ、では試合のレビューにまいりましょう。





y4節
(提供:@fyusoccer)









4節結果




4節スタッツ




4節経過



4節スタメン



4節ベンチ




4節メンバー





◎一森と久木田の起用について



前節からメンバーを入れ替えてきた長澤ファジ。
この試合では1年半ぶりの出場となった右CB久木田、そして山口から移籍してきて初出場となるGK一森の2人を起用してきました。クッキーに関してはもともと本職ではないので経験値の面で不安はありますが、彼のもつ速さはチームでも上位。ラインを高く保ちたいファジにとってはクッキーの速さは是非活用したい武器であります。
一方の一森はJ2で指折りの足元の技術を持つ選手です。
ゴールマウスを守るという点では身体能力に優れた櫛引に一歩譲るかもしれませんが、フィールドプレイヤーの一人としてボール回しにGKを組み込みビルドアップを安定させるのであれば彼ほどの適任はいないでしょう。この試合でも自分の特徴を生かしたプレーを随所に見せており、上々のデビューとなりましたね。こちらのCBがボールを持っているとき、彼がどんな位置にポジションをとっているか?を注意してみているとほかのGKとの違いがよくわかります。これならば相手のハイプレスに手を焼いたとしても安心してバックパスできるでしょう。彼もまた今年のファジの方向性にマッチした人材かもしれません。




◎ペースを握るファジの前プレと京都の攻め手




みらー



前半の途中までは岡山、途中からは流れ変わって京都ペースで進んだ45分。
良くも悪くもこちらの前プレ次第で流れが変わる前半だったかなと思います。
岡山も3421、京都も3421ということで開幕戦の名古屋とおなじくこの試合もミラーマッチになりました。
誰が誰を追いかけるのかはっきりしやすいので、ハイプレスにでるファジにとってみれば割とプレスをかけやすい形。
京都はGK菅野も組み込みながらビルドアップを試みますがまだまだこなれてきてはいない様子で、ファジの前プレにかなりてこずってしまいます。
結果、前プレがハマったファジがペースをつかみます。
1分のセットプレーの流れからクッキーのシュートがポストを叩いたシーンをはじめ。6分には左サイドのクロスからトヨのヘッドがわずかにそれる。15分にも美しい左サイドの崩しで藤本が抜け出してトヨにクロスと決定機を連続して迎えます。が、決まらず。
このうちどれかでもっていう時間帯でしたね。
攻撃はね形も作れていてできてるんよ。ただ点が入ってないだけで笑


一方の京都は、なんとか後方からの繋ぎも模索しつつでしたがなかなかにプレスを剥がしきれないシーンが多く。ビルドアップは不安定でした。結果、平面でのパス交換では活路があまり見いだせないということでイ・ヨンジェを走らせてのロングボール攻撃が軸になっていきます。具体的にはWB裏、すなわち左右CBの脇を狙って走り込み、そこに合わせていく形でしたが、特に狙われたのはファジの左サイドでした。
12分にはこんな感じのシーン。


12分



左サイドでは石櫃がヒョンジンを引き寄せ、大野がわざと落ちていくことで喜山をおびき出しスペースを作りイ・ヨンジェが走る。
そこにロングボールを流し込んで、というお手本のようなきれいな形。ヒョンジンは攻撃は素晴らしいんですが、守備はかなりヤバいので1on1や2on2の局面で守備として計算が立たないところがあります。このシーンの続きはこんなかんじ。


パクさん


イ・ヨンジェと篠原が並んで右サイド奥へ。
シノが連れ出されたことでシノとクッキーの間に大きなスペースができてしまいますしかもPA内に。
本来であればヒョンジンがこのシノとクロスするようにここに入れば問題ないシーンなんですが、ボーっとシノとヨンジェを見ていたので先に石櫃にパスを受けられてしまい、シュートにこぎつけられてしまいました。直後、喜山が「おめーのマークだろうが!」と激怒しています笑
パクさんかわいい。
ちなみに、この形と全く同じ形が町田戦でも見られていて、どのチームにも「パクさんは穴っぽいぞ」と見られていることがわかります。


町田から1
街だから2



ね?笑



ぱくさん




しかし、パクさんは成長している!




◎サイドチェンジと京都の布陣変更



決定機を積み上げた前半のファジペースが徐々に京都に傾いていったきっかけはサイドチェンジを使った大きな展開を繰り出せるようになったからではないかと思います。
それまでプレスに苦しんで散発的なイ・ヨンジェのランニングに合わせる攻め手しかもっていなかったのですが、後方でちょっとした隙を作ってロングボールを蹴れる砲台とし、左右のWBを裏に走らせる形が効いてきます。
22分、イ・ヨンジェのゴールがオフサイドになるまでの一連の流れを生み出したのは、吉野の右サイドへのサイドチェンジです。



まっち2



黒線は京都のCBとWBを繋いだ線ですが、ボランチが最終ラインに落ちてCBが開き左に寄せた形になっていることがわかります。その上、シャドーの小屋松はボランチの高さまで落ちていったことで、関戸が見ることに。左WBの本多は位置を入れ替えポジションチェンジした格好になっていますね。
これでまず、ウチの前線の選手たちが「誰が誰に行くのか?」わからなくなりやや混乱しています。
そしてポジションチェンジの影響でマークがズレてしまう。
枠外に本来のマークの組み合わせを並べてありますが、そもそも加地がCBの染谷にプレスに行っているのはおかしい。
結果、ボランチがドフリーになってしまいサイドチェンジ大砲と化して右サイドへボコボコサイドチェンジを放り込んでいきます。
ミソは、前プレが効かなくなっているということです。
前プレで京都縦方向の推進力を抑えられなくなると、どんどん前にスルーパスなりロングフィードを打ち込まれます。
もうひとつ前半もっともまずい形だったシーンを取り上げてみましょう。



26分



26分のシーンですが、まずヨシキのまわりを見るとボトムチェンジ(最終ラインの形をかえること)した京都の4枚に対してこちらはヨシキの1枚だけ。これでは多勢に無勢でプレスはかかりっこありません。行っても交わされるだけの無駄プレスになってしまいます。ヨシキもそれはわかっているんですが、自分がプレスのスイッチを押す係なので「俺が行かないと・・!」という気持ちもある。
前がきっちり人をつかんでパスを限定しているからこそ、最終ラインは前に押し上げられます。
しかし、前が不安定だと相手がパスを出せる状態になりやすくなってしまうので、自然と後ろは「スルーパスがくるかもしれない」と構えざるを得ませんから自然とラインは後ろに下がっていきます。そうするとどうなるか?
前に行きたい組と、後ろに備えなきゃな組が逆方向に動くことで、中盤に巨大なスペースができていまいました。
そのスペースを活用して、フリックに反応したイ・ヨンジェを走らせて、という京都の見事な攻撃。
これが前半もっともよくない形でしたが、よくもわるくも前プレなんですよねやっぱり。
前プレ(ハイプレス)は一人一殺が大原則ですから、外されるようならば枚数を調整しないといけません。
またプレスがかからないのに行ってしまうと、ただぽっかりスペースが空くだけにもなってしまうので、今年の守備を見ていく上ではチェックしておきたいところ。そういう意味でもこのシーンはいいシーンでした。
こちらの前線3枚の守備力がどう求められているのか?そこも垣間見えるシーンでもあったと思います。
前は行く、後ろは引く、中盤がぽっかり空くということでこれを修正する必要がありますからテツさんが動きます。




◎前プレを抑制させる意味での3142の守備




疲労もあり京都のボトムチェンジの処理も難しいということでテツさんが動きます。
布陣を3421から3142に変えて、高い位置でのプレスをあきらめてラインを下げて構えます。



さげた


前を2枚にしたことで枚数がさらにあわなくなりますから「前からのプレスを抑えるぞ」というメッセージになったことでしょう。
それにあわせて中盤を3枚にしたことで、後方から状況を確認したうえでプレスに出られるようになり、落ちてくる小屋松のような選手や、ボランチの選手をナベが監視することができるように。出られるときはプレスに出ますが基本は下げて構える。これで532のそれぞれのライン間も詰まってコンパクトになりました。京都がその分ボールを持ち出せるようになりましたが、先の26分のようなシーンを消すためには必要な一手だったかなと思います。このように、前プレ一辺倒では空回ったら事故りますから状況に応じて布陣を変更できるオプションがあることが確認できたのは大きな収穫でしたね。




◎徹底したロングボール攻勢に出る後半の京都



HTでの京都布部監督のコメントによれば、「相手の背後をついていきたい」。
前半でのフォーメーションチェンジで前プレの手が緩んだということで、京都は後半ロングボール攻勢に出ます。
基本的には最終ラインとGKの間狙いや、WBへのサイドチェンジが軸ですが、コメントどおり裏のスペースにCBやボランチから長いボールをどんどん打ち込んできました。ファジは前から行きたいところですが枚数も合わないし、行っても蹴られてしまうということで、なかなかに主導権を握ることができませんでしたね。
例えば48分のシーン。


ロングボール


京都はこちらのプレスが来る前にロングボールを蹴って前線に競らせてそのセカンドボールを先に拾う作戦。
これをやられるとプレスに出た選手の守備が無駄に終わってしまうのみならず、先の26分のシーンのように前と後ろが逆に引っ張られてしまいスペースを与えてしまう状態になってしまいます。
じゃあ相手の狙いがセカンドボールなら、セカンドが落ちてくるエリアに人を増やせばいい・・・・正解。
なんだけど、それを実際にやるとこうなります・・・



さがるしかない


相手の前線に備えるために最終ラインがいて、セカンド拾い役に中盤が必要になってきますから、53のラインは近くなります。
のこりは2トップですが、守備ブロックと離れすぎたら無駄にスペースを与えるばかりで守備の体をなさないのでやっぱり中盤の3枚と適切な距離を保たないといけない。そうなるとプレスに出れませんから、全体として後退守備を余儀なくなれてしまうということですね。これが京都の狙い。
ファジとしては守備で相手をコントロールできるうちはペースを持ってこれますが、そうできないときにいかに戦うか?そのあたりの課題がこの試合でみえたんじゃないかな?と思います。





◎失点後の攻撃をリードする大竹洋平





選手交代が2つあったのちのスローイン。京都右サイドのクロスのこぼれを押し込まれ失点してしまったファジ。
開始直後、終了間際、リスタートで失点するのは注意不足が原因であることが多いです。
今年のチームはどうもそのあたりがまだまだかもしれませんね。
リードを奪ったということで、京都はブロックを下げ、541気味に守ってスペースを消しにかかります。
染谷に代わって田中マルクス闘莉王が投入されますが、たぶんそれも影響していることでしょう。闘莉王は岩政と同じでめっちゃ強いけど足は遅いので、京都とすればあまりラインをあげたくなかったはずです。トヨは交代しましたがヨシキがまだいるので、ヨシキvs闘莉王のスピード勝負では歯が立たないですからスペースは消しておきたいでしょう。
541になったことでこちらの最終ラインは自由がもらえました。その上マンマークではなくなった分、動けばボールを引き出せるようになります。そこで光ったのが大竹洋平のポジショニングでした。





541きょうと



図のように541の4のラインの選手同士の間や、5のラインと4のラインの間のエリアにうまく顔を出してボールを呼び込みます。
大竹投入までなかなか後ろからボールを引き出せない状態だったので、大竹投入で少し前に行けるようになったのはテツさんのいい交代策だったと思います。しかしまあ、大竹がどうもクサいと踏んだ闘莉王の読みはすごいね。




◎君も入ろう赤嶺教





なかなかチャンスもつくれずに1点ビハインド、今日ももしかしたら・・・・みたいな空気がスタジアムにうっすら漂っていた後半のラスト15分。いよいよ赤嶺真吾が投入されます!
はじめて大竹洋平と赤嶺真吾が同時にピッチに立つことになったのですが、この交代采配もまた見事でした・・・
赤嶺が投入された、ということで京都の最終ラインは警戒してより深めに守るようになります。なんですが、541の4のラインは疲労やこちらの中盤を意識しすぎるあまり、コンパクトな連動ができなくなってしまう。



ばいたる



こんだけ54のライン間がスカスカなら大竹の土俵ってなもんでしょう。
赤嶺投入以前から効果的なポジショニングでボールを引き出していた大竹ですが、赤嶺が最終ラインを押し下げていわゆる”深さ”を作ってくれるので、こんな感じに堂々とバイタルを闊歩するシーンが現れることになりました。
すこしづつこちらが攻撃で押し込めるようになっていた88分・・・・
三村→大竹→赤嶺と交代した選手がみんな絡んでの同点ゴール!!



・・・・・すごい!
去年の開幕戦の山口アウェイから入信しておいてよかった赤嶺教。





さらに押せ押せの岡山は、AT4分右サイドから加地のクロスに飛び込んだパクさんが石櫃に倒されてPKゲット!
これをおちついて流し込んだ赤嶺の逆転ゴールで勝ち越し!役者が違うよほんと・・・・
なんとまあ劇的すぎる勝利で長かった長かったトンネルを抜けるホーム初勝利となりました。
今季初めて観戦した試合が久々のホーム勝ち(2016年秋以来)でほっとしました笑





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